"ローザンベリー多和田" の検索結果 63 件

  1. ちょっとエロティックな「三人関係」(多和田葉子)

    ちょっとエロティックな「三人関係」(多和田葉子)

    今朝は又、素晴らしい快晴、リビングの全面ガラスから、暖かい日差しが入ってくるともう、そのままにしておくのがもったいなくてカーテンをすっかり引いて、布団やらマクラやら干せるだけのものを干しまくる。鉢も置き場所を変えて少しでも日が当たるようにする。向いのマンションの人が見ていようといまいと知ったことではない。こんな太陽くらいはトルコやウクライナの人たちにも平等であってほしい。リビングが温室、そこ...

  2. 茹で卵をどう食うか「かかとを失くして」(多和田葉子)

    茹で卵をどう食うか「かかとを失くして」(多和田葉子)

    重たくない曇り空、薄曇りというよりも濃い曇、こういうのをいう季語ってあるのかな。花曇りとも違うし。冬に水ようかんを食べるという越前福井、丁稚奉公の子が里帰りに食べたという薄~い水ようかん。栞に「控え目な甘さはブラックコーヒーにも良く合いほっとした気持ちにさせてくれます」とあるが、僕にはその甘さが「甘いなあ」と快くぺろっと食べて、ブログ歩きをしていたら、tsunojirushiさんが、おなじ水...

  3. 『白鶴亮翔』多和田葉子

    『白鶴亮翔』多和田葉子

    しばらく新聞に連載されていた多和田葉子さんの「白鶴亮翔」。これにちなんだご本人のトーク配信を視聴。小説についていろいろ背景になる話があってすごく興味深かった。多和田さんは現在ベルリン在住、長年ドイツに住んでドイツ語と日本語で作品を発表している。小説は主人公ミサが(夫と別居?して独り暮らしのようだ)、謎の隣人Mさんと言葉をかわしたことから、いろいろな事件がおこり、人間関係のネットワークが広がっ...

  4. 新聞小説を読む朝日新聞朝刊「白鶴亮翅」(はっかくりょうし)181話~最終話

    新聞小説を読む朝日新聞朝刊「白鶴亮翅」(はっかくりょうし)181話~最終話

    作多和田葉子画溝上幾久子第187話ミサが悲鳴をあげる直前にアリョーナが振り返る。その時のアリョーナには翼が生えていて、青年の脇の下をすくいあげた。青年がひっくり返るとアリョーナは思わず詫びたが、その青年が再び火かき棒を手にしたので、ミサは叫んだ。「気をつけて!彼はあなたを殺そうとしている」驚いた青年は一目散にミサを突き飛ばして逃げていった。あのくらいの口論で逃げてくなんて珍しい、と呑気なアリ...

  5. 新聞小説を読む朝日新聞朝刊「白鶴亮翅」(はっかくりょうし)172話~180話

    新聞小説を読む朝日新聞朝刊「白鶴亮翅」(はっかくりょうし)172話~180話

    作多和田葉子画溝上幾久子第180話太極拳の稽古は第五式に移り変わった。全24式を待つ気持ちはクリスマスまでに24の窓をあけるアドベントカレンダーによく似ている。第五式はピーパーだとチェン先生が言うが、どんな漢字をあてるのか。傀儡政権のことで先生を直視できなかったミサだが、それが「琵琶」だと推察してピンときた途端に顔が見られた。「中国のバラライカ」だというアリョーナに「バラライカがロシアのピー...

  6. 新聞小説を読む朝日新聞朝刊「白鶴亮翅」(はっかくりょうし)161話~171話

    新聞小説を読む朝日新聞朝刊「白鶴亮翅」(はっかくりょうし)161話~171話

    作多和田葉子画溝上幾久子第171話黒い髪が見えるでしょう、というロザリンデを押しのけるようにしてミサがバスルームに足を踏み入れると、黒い髪が湯の中で揺れている。恐いものみたさでもう一歩進み、天井を見ると足の長い蜘蛛が巣に絡まって死んでいて、ランプがそれを照らし湯に投影していた。ミサは「蜘蛛だ」と言い切ることに躊躇したがとロザリンデにはもうわかっていた。しゃくりあげるロザリンデの肩をオリオンさ...

  7. 白鶴亮翔あらすじのまとめ2101話~160話まで

    白鶴亮翔あらすじのまとめ2101話~160話まで

    1話~100話はこちら第101話(まとめ羊)若い顧客と恋愛関係になったことはあるか、とアリョーナに訊いたら、ロージャという男を気に入っていて口喧嘩するくらい親しくなったという。口喧嘩が親しい証拠、という言葉は目から鱗だ。わたしにはできない。ロージャはアリョーナのような成金人間は根が腐っているから存在しない方がいい、といい、そのダメ男に投資しているのが自分だ、と言ってけんかになったという。が、...

  8. 新聞小説を読む朝日新聞朝刊「白鶴亮翅」(はっかくりょうし)151話~160話

    新聞小説を読む朝日新聞朝刊「白鶴亮翅」(はっかくりょうし)151話~160話

    作多和田葉子画溝上幾久子第159話ベッカーさんの話他の子のケーキに唾を吐きかけた乱暴な子を叱ると、その子は床に皿を投げて逃げようとした。そこで腕を強くつかんだのだが、それがわたしがケーキフォークで襲ったという話になり、警察から事情を聴かれることになった。警察は私が暴力をふるったとは思わなかったようだが、いろいろと変な噂がインターネットで流れはじめた。怪しい店を町はずれで開いている独身中年女。...

  9. 新聞小説を読む朝日新聞朝刊「白鶴亮翅」(はっかくりょうし)142話~150話

    新聞小説を読む朝日新聞朝刊「白鶴亮翅」(はっかくりょうし)142話~150話

    作多和田葉子画溝上幾久子第150話 立ちすくんでいるとチェン先生がお茶にさそってくれた。遠慮して何も言わずにいると、先生がお茶を渡してくれる。そしてわたしの歩き方についてのダメだしをする。足を持ち上げずに歩くから時々転ぶだろうし、腰によくない、というのだ。どうすれば転ばなくなるか、というと答えは野生の馬の中にある、という。野生の馬を時々想像しているというわたしの言葉に、さすが映画のシナリオ...

  10. 新聞小説を読む朝日新聞朝刊「白鶴亮翅」(はっかくりょうし)131話~141話

    新聞小説を読む朝日新聞朝刊「白鶴亮翅」(はっかくりょうし)131話~141話

    作多和田葉子画溝上幾久子第140 話鶴をめぐって脱線していくスージーとの電話を切ると、「白鶴亮翔」の型を鏡の前で何度かやってみた。翌週、早めに着いたわたしはチェン先生と話す機会を得た。出身地をきくと「チャンチュン」と聞こえた。先生の方からはわたしに映画出演の話を振ってきた。先生の夫が映画のアクションでの出演を何度かしたことがあり、またやりたいのでコネがあるのならお願いしたい、という。コネもな...

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