"ラドクリフ" の検索結果 8 件

  1. 崖の窪みから修道士がこっそり現れるのを今か今かと待っていた――ラドクリフ夫人『イタリアの惨劇』⑥

    崖の窪みから修道士がこっそり現れるのを今か今かと待っていた――ラドクリフ夫人『イタリアの惨劇』⑥

    A・ラドクリフ『イタリアの惨劇』より⑥最初の試みに失敗した音楽師たちは反対側に廻り、柱廊の前でも演奏したが、やはり不成功に終った。一時間以上も辛抱強く歌い続けた挙句、彼らはこれ以上、冷淡なエレーナの気を引くのは諦めた。ヴィヴァルディは始めから彼女に会えるとは大して期待していなかったくせに、今や失意の苦しみに悶えた。彼の絶望の結果を心配したボナルモは、前に恋敵がいるとしつこく言った時と同じ熱心...

  2. 崖の窪みから修道士がこっそり現れるのを今か今かと待っていた――ラドクリフ夫人『イタリアの惨劇』⑥

    崖の窪みから修道士がこっそり現れるのを今か今かと待っていた――ラドクリフ夫人『イタリアの惨劇』⑥

    A・ラドクリフ『イタリアの惨劇』より⑥最初の試みに失敗した音楽師たちは反対側に廻り、柱廊の前でも演奏したが、やはり不成功に終った。一時間以上も辛抱強く歌い続けた挙句、彼らはこれ以上、冷淡なエレーナの気を引くのは諦めた。ヴィヴァルディは始めから彼女に会えるとは大して期待していなかったくせに、今や失意の苦しみに悶えた。彼の絶望の結果を心配したボナルモは、前に恋敵がいるとしつこく言った時と同じ熱心...

  3. ヴィヴァルディの声はすばらしいテノールだった――ラドクリフ夫人『イタリアの惨劇』⑤

    ヴィヴァルディの声はすばらしいテノールだった――ラドクリフ夫人『イタリアの惨劇』⑤

    A・ラドクリフ『イタリアの惨劇』より⑤二人がまだオレンジ園の芝の上で休んでいる時、突然木の葉のがさがさという音が聞こえた。まるで、誰かが木々を押し分けて通ろうとしているような音だ。「誰だ」とヴィヴァルディは糺した。答えはなく、長い沈黙が続いた。「監視されているぞ」とうとうボナルモが言った。「今にも暗殺者にブスリとやられるかもしれないぜ。逃げよう」「ああ、君の心臓には暗殺者の矢の危険がないよう...

  4. その光は見守る群集の何千という振り仰いだ顔を照らし――ラドクリフ夫人『イタリアの惨劇』④

    その光は見守る群集の何千という振り仰いだ顔を照らし――ラドクリフ夫人『イタリアの惨劇』④

    A・ラドクリフ『イタリアの惨劇』より④「神も照覧あれ(ディオ・ミ・グアルディ)!」ボナルモが叫んだ。「信じられん事だ!とにかくナポリへ帰ろう。今度の警告には従ったほうがいいぞ」「もう我慢ならん」ヴィヴァルディが叫んだ。「奴はどっちへ行った?」「傍をすり抜けて」とボナルモが答えた。「僕が遮ろうとする前にいなくなった!」「こうなったらなんだってやるぞ!」ヴィヴァルディが言った。「もし恋敵がいるな...

  5. イタリアの習慣に倣いセレナーデをやればよい――ラドクリフ夫人『イタリアの惨劇』③

    イタリアの習慣に倣いセレナーデをやればよい――ラドクリフ夫人『イタリアの惨劇』③

    A・ラドクリフ『イタリアの惨劇』より③朝になってもまだ心は前夜と同じように乱れていたが、決心はついた。家柄に対する誤ったプライドを捨て、人生に幸福を約束してくれる人を選ぶのだ。しかし思い切ってエレーナに打ち明ける前に、彼女が彼に関心を持っているのか、それとも既に愛する人がいるのか、そうだとしたら恋敵は誰なのか、ということを確かめる必要がある。こういう事は、知りたいと思うのは易しいが実際知るの...

  6. その顔は闇に包まれている上に頭布に隠されていた――ラドクリフ夫人『イタリアの惨劇』②

    その顔は闇に包まれている上に頭布に隠されていた――ラドクリフ夫人『イタリアの惨劇』②

    A・ラドクリフ『イタリアの惨劇』より②彼[ヴィンチェンティオ・ディ・ヴィヴァルディ]はなおしばらく庭をさ迷ったが、外には灯も見えず音も聞こえないので、憂鬱な気持でナポリへ向った。彼は前もって考えておくべきだった問題を今頃になって自問しはじめた。彼女の家があんな状態では、両親が結婚を許してくれるはずがない。それなのに何だって自分はエレーナに会うというような危険な喜びを求めたのだろう。彼は我を忘...

  7. 格子窓に絡まるクレマチスをざわつかせてしまった――ラドクリフ夫人『イタリアの惨劇』①

    格子窓に絡まるクレマチスをざわつかせてしまった――ラドクリフ夫人『イタリアの惨劇』①

    今週末は、淀川の花火大会がありますので、花火が出てくる文章を読むことにいたしましょうか。語り手は、ゴシック小説の女王、ラドクリフ夫人(アン・ラドクリフ)であります。舞台はイタリア、ナポリ近郊。では。A・ラドクリフ『イタリアの惨劇』(野畑多恵子訳、国書刊行会刊 ゴシック叢書)より①もう真夜中に近かった。あたりはしんと静まり、下の湾で静かに砕ける波の音や、時折噴煙を吹き上げては突如地平線を照らし...

  8. こんにちは(^-^)/今日は...

    こんにちは(^-^)/今日は...

    こんにちは(^-^)/今日は、とってもいいお天気(^.^)気分も晴れます☆昨晩は久しぶりに娘が落ちた日で、私も滅入ってました(^_^;)「娘は娘」「私は私」分けて考えれるよーになったと言えど、やはり、娘が落ちてると、正直私も、陽気ではいられません……( ´-`)早速、早めに起こして、出掛けようかと、声をかけにいきましたが、起きれない様子(^_^;)なんとか、もっかいチャレンジしてみまぁす(^...

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