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逆転のトライアングル（2022年）世界をささえる底辺

『フレンチアルプスで起きたこと』で夫婦間を、『ザ・スクエア 思いやりの聖域』で現代アートを、至高のブラックユーモアで皮肉ってきたリューベン・オストルンド監督最新作は、豪華客船に乗り合わせたセレブたちを徹底的にやっつける胸のすく快作。原題「TRIANGLE OF SADNESS」の直訳は”悲しみのトライアングル”で、美容整形のボトックス注入される額の真ん中の意味だそう。本編にも登場するこの言葉...

「逆転のトライアングル」

「Triangle of Sadness」スウェーデン／USA／UK／ドイツ／フランス／トルコ／デンマーク／ギリシャ／スイス／メキシコモデルで人気インフルエンサーのヤヤは男性モデルの恋人カールと共に豪華客船のクルーズ旅に招待される。彼ら以外は、肥料で大儲けしたロシアの新興財閥や英国の武器商人を始めとした大富豪ばかり。スタッフの責任者ポーラは常に”Yes Sir,Yes Ma’am”と答え、客...

ザ・スクエア

あまりにも強烈に感じたのでまずはこれ。リューベン・オストルンド監督。「フレンチアルプスで起きたこと」は突然の雪崩に遭遇した家族の柱である父親が、逃げ出したということからの、人の心理をが露になっていくさまを意地悪に映した映画だったような印象。この映画、そのとき思ったのは「ありえない」私は母親だけど、父親だって子供置いて逃げ出さないんじゃない？って。でもその皮肉な捕らえ方は面白かった。果たしてそ...