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再読(２月１０日)

再読(２月１０日)雪の降るような曇り空の朝だ。細君の自然観察によれば雪を予知した烏や雀は巣籠もりしているらしく今朝は静かだそうだ。９時前ころから雪が降り始めた。窓の結露拭きが朝家事の始まりで、掃除機がげ、洗濯と続いた。１０時に区役所から降雪情報と滑って転ばないようにというご注意メールが届く。炊飯器のどの部分かは分からないがネジが抜け落ちたらしい。お釜の中の見えないところでコロコロと音がする。...

叫ぶ芸術「からだは自由だ！La liberté prend corps」

出産直後の赤ん坊を遺棄したり、殺害したりで逮捕というニュースに接すると、「妊娠させたボーイフレンドはどこだ」と怒りがわいてくる。そして悩んだ日々を思い出す。生徒が妊娠した。妊娠中絶を選びたいと言った。相談に乗っていた私は、ひどく狼狽した。一緒に悩んだ。手術なら一刻も早く……。手術費用のカンパが密かに始まった。セックスに妊娠はつきものだから、手軽で安全な避妊や妊娠中絶が不可欠だ。ところが、日本...

「刑務所は現代の実験室である－加賀乙彦｣犯罪ノートから

「刑務所は現代の実験室である－加賀乙彦｣犯罪ノートから精神医になりたての頃、私は東京拘置所の医官になった。将来自分で犯罪学をやろうとはっきりとした見通しを持っていたわけではない。ただ刑務所や囚人というものに興味はいだいていた。いっぱしの文学青年でドストエフスキイの『死の家の記録』などを読み、監獄について多少のイメージがあったせいもあろう。閉ざされた状況に置かれた人間を知りたいという気持は強か...

「ぼくはホシだった－久世光彦(演出家)｣03年版ベスト・エッセイ集から

「ぼくはホシだった－久世光彦(演出家)｣03年版ベスト・エッセイ集から〈ぼくはホシだった〉というと、サン・デグジュペリの有名な童話や、川上弘美さんのこころ優しい短篇を想う人もあろうが、実はそうではない。もう二十何年も昔になるが、寒い冬のある日、ぼくは一日〈ホシ〉と呼ばれて過ごしたことがある。〈ホシ〉はテレビの刑事ドラマによく出てくる〈犯人［ホシ］〉で、つまりぼくは犯罪の容疑者として、警視庁の...

「不法領得の意思の肯否－中央大学教授高橋直哉｣法学教室２０２２年１０月号

刑法「不法領得の意思の肯否－中央大学教授高橋直哉｣法学教室２０２２年１０月号名古屋高裁令和３年１２月１４日判決令和３年(う)第３００号窃盗、威力業務妨害、信用毀損被告事件■論点直ちに清算する意思で、店舗内に陳列されている商品を、清算する前に食べる行為について、不法領得の意思は認められるか。〔参照条文〕刑235条【事件の概要】いわゆるユーチューバーとして活動していた被告人は、アップロードするた...

「宮城・登米市こども園侵入事件」に見る犯罪抑止効果への疑問

こんにちは。警察四郎です。今月９日午前１０時４０分頃、宮城県登米市豊里町の認定こども園に３１歳の男が侵入し、持っていた刃渡り１２センチメートルの刃物で職員に襲い掛かったという事件が発生しました。男は駆け付けた職員４名に取り押さえられ、宮城県警捜査一課と登米署が「建造物侵入」の現行犯で被疑者を逮捕したということ です。宮城県警では、殺人未遂も視野に入れて捜査しているとのことです。余談ですが、登...

鹿児島県クレーン宙づり暴行事件

こんばんは。警察太郎です 鹿児島県警が３日、同僚作業員をクレーンで宙づりにして振り回したとして、建設作業員の男４名を暴行の容疑で逮捕したという報道がありました。そこで今日は「暴行罪」「共犯」についてお話しします。暴行は刑法２０８条に「暴行を加えた者が人を傷害するに至らなかったときは、二年以下の懲役若しくは三十万円以下の罰金又は拘留若しくは科料に処する。」と規定されています。暴行には２つの側面...

叫ぶ芸術「性解放の文化に痛烈な一撃」(フランス）

▲叫ぶ芸術94回I 女のしんぶん2021.5.10先月（2021年4月）、フランス国会で、15歳未満との性交は理由のいかんを問わずただちに強姦とされる刑法改正が成立した。最高20年の禁錮刑になる。近親姦は18歳未満だ。例外は、年の差が5歳以下の2人の場合のみで、「ロメオとジュリエット」条項というのだそうだ。刑法改正を確実にしたのは、子どもに性的虐待をしていたエリート文化人たちの蛮行が次々に暴...

あれっ、森田芳光監督の「刑法39条」での思い？

【 森田芳光監督：39 刑法第三十九条 】先日、森田芳光監督の「39 刑法第三十九条」をA mazon プライム・ビデオで観た。主人公(堤真一)の妹を殺害した犯人が15歳のため、本来、法律の対象は「刑法第39条」ではなく、「少年法」であることを、関係者(含む、監督)が知らないはずがない。だとすれば、監督が本作を通じて言いたかったのは、刑法第39条ではなかったのではないか。妹を殺した犯人が、自...

きょうはフラワーデモ開始から一周年です。

昨年三月の性暴力加害者への立て続け4件の無罪判決への怒りから始まったフラワーデモ、昨年四月は東京で開かれましたが、たちまち各地に広がって今年三月にはついに全国47都道府県での開催までこぎつけました。あいにく今日四月は、コロナのためにTwitterでの開催となりましたが、全国の仲間のツィートをじっくりと読むことができ、改めて刑法改正が実現するまで、フラワーデモを続けたいとモチベーションを増強す...