"地" の検索結果 388 件

  1. 長い坂の下のその先を右へ折れる  大阪迷路の釜ケ崎を指で追っていた――『背中の地図金時鐘詩集』

    長い坂の下のその先を右へ折れる 大阪迷路の釜ケ崎を指で追っていた――『背中の地図金時鐘詩集』

    ジングルベルジングルベル鐘がなる西成に千林に響きながらその鐘の音を背に受けながら渡っていく俺渡れども渡れどもなお渡る俺世を渡り時を渡り貧富を渡り言葉を渡り死を渡り音を渡る金時鐘『背中の地図金時鐘詩集』(河出書房新社刊)より渡る小止みになったところだった。行きずりの私に西成はどこかと聞いた男がいた。暮れなずむ歳末の四叉路で濡れた頭の初老の男と集会に急ぐ私とが長い坂の下のその先を右へ折れる大阪迷...

  2. 木箱に土を盛って植えつけた何かの植物と同居して――青山光二『われらが風狂の師』②

    木箱に土を盛って植えつけた何かの植物と同居して――青山光二『われらが風狂の師』②

    青山光二『われらが風狂の師』より②その小部屋は、人間の能力では、これ以上散らかしようがないと思われるほど、散らかしほうだい散らかされた、最高に無秩序で乱雑な様相を呈しているのであった。窓際(まどぎわ)のデスクの上は、雑多な書物やノートが積みかさねられたあいだに、かじりかけの林檎をのせた皿やウィスキーの空壜(あきびん)がころがり、ソファや椅子の上にも、新聞紙や洋書や外国雑誌が堆(うずたか)く、...

  3. とにかく行動しないといけない、と僕たちは定められているんだ――ハビエル・トメオ『動物寓話集』

    とにかく行動しないといけない、と僕たちは定められているんだ――ハビエル・トメオ『動物寓話集』

    スペインのハビエル・トメオの超短編小説をもう少し読みましょうね。ハビエル・トメオ『動物寓話集』よりカゲロウLA EFÍMERA僕たちの全盛期はせいぜい数時間しか続かない。熟慮するという贅沢を自らに許すことは、僕たちにはできない。とにかく行動しないといけない、と僕たちは定められているんだ。ねえあなた、よく注意して見てくださいね、僕たちには口というものがないんです。いや、あることはあるけど、口の...

  4. なんと、スイスのバーゼルに四日市技使えるバンドおった!

    なんと、スイスのバーゼルに四日市技使えるバンドおった!

    先日、名古屋とミラノって似てるんちゃうん、みたいなことを書きましたが、その続編といたしまして、三重の四日市と似てる世界の街は、どこ?をやりたいと思います。四日市という街は、地図を見てもらったら判るんですけど、三重県東部海沿いにあって、ちょうど対岸の知多半島(愛知県)と海を挟んで向かい合ってるような按配になっております。そういうわけでこの四日市は、近畿と中部、関西と東海がひたひたと睨みおうてる...

  5. ああ、そうだ、困ったことに、親父がなんという名前か、まだ分からない――色波「幻鳴」

    ああ、そうだ、困ったことに、親父がなんという名前か、まだ分からない――色波「幻鳴」

    12月。来し方行く末を思い、ふるさとへ帰る支度をする人もいるでしょう。そういうわけで今日は、親父をたずねてチベットに帰ってくる、という話を読んでみることにします。著者の色波(ソーポー)は、漢族の父親とチベット族の母親をもつ作家で、漢語(中国語)での創作です。そういう意味ではチベット文学というよりかは、中国文学の一部と呼んだほうが適切なのかもしれないけど、逆にまた、これもチベット文学の一つの現...

  6. 東北地区民放OBM会会報第119号

    東北地区民放OBM会会報第119号

    北地区民放OBM会会報第119号。残念ながら、12月3日開催予定のOBM会の忘年会は、最近のコロナの状況の感染増加を考慮し中止となりました。改めて来年度の総会・懇親会を4月早々に開催することにしています。11月1日世話人会を開催しました。投稿として「楽天応援観戦記」。「秋の猊鼻渓舟下りに参加して」。東北地区OBM会のみなさん、会報ありがとうございます。来年民放北信越地連OB会は、みなさんの会...

  7. 美しい伎藝天を前に、小説を書けども書けども、活字にはならないと語りかけていたのかもしれない――立原幹「伎藝天」

    美しい伎藝天を前に、小説を書けども書けども、活字にはならないと語りかけていたのかもしれない――立原幹「伎藝天」

    そろそろ冬に向おうという、どこか淋しく、しかし穏やかで、実り豊かでふくよかなる、こんな輝かしい季節には、御佛(みほとけ)にひかれて、古寺を訪ねるのもいいでしょう。それでも京都は人がやたらと多いから、奈良なんかはどうでしょう。奈良の秋篠寺には、伎芸天という芸術の女神の御像がありまして、日本では伎芸天像はこの一体のみだということです。立原幹「伎藝天」(立原正秋『雪中花』メディア総合研究所刊 の巻...

  8. パンク・ニュース――欧州ツアーからみごと帰国したAcid Mothers Templeが名古屋へ、ルードボーイズは41年目やで!

    パンク・ニュース――欧州ツアーからみごと帰国したAcid Mothers Templeが名古屋へ、ルードボーイズは41年目やで!

    ピックを景気よくばら撒くヤマジさんのごとく、僕もとっておきのニュースをばら撒いてまいりまっせ!そんな11月のパンク・ニュースです。さてみなさん、本日はガソリンのニューアルバムの発売日でありますが、月末にはthe原爆オナニーズが巻頭特集(+ガソリンインタビュー)の「BOLLOCKS」が発売になります。東海パワー全開や!というわけで、まずはちょっと名古屋の注目イベントを紹介しときましょう。池下C...

  9. モンテロッソの『黄金探し達』の続き――「君はどこの国のパスポートで旅行するんだい?」

    モンテロッソの『黄金探し達』の続き――「君はどこの国のパスポートで旅行するんだい?」

    アウグスト・モンテロッソの『黄金探し達』の訳の続きです。「君はどこの国のパスポートで旅行するんだい?」と、数日前に友人に訊かれた。「グアテマラのでだって?馬鹿な。君はここメキシコに、君が祖国と呼ぶところにいた期間よりも長く、人生の3分の2以上、住んできたじゃないか。君はもうメキシコ人だよ」だが控え目にではあったけれど私としてはやはりこう答えたのだった、自分は今もグアテマラ人でありつづけてるし...

  10. 近畿地連OB会ニュース第277号

    近畿地連OB会ニュース第277号

    近畿地連OB会ニュース第277号です。「東京雑記10月~11月」は「故安倍元総理追悼演説と膨大雑音」。「おっちゃんのしゃべくりエッセー273」は「勝共議員は全員辞職せよ」。「ウクライナのこと」は、黒川裕次著「物語ウクライナの歴史」(中公新書2002年初版)の読書印象を述べた記事です。ロシアとウクライナの関係を考える上でも参考になる書です。他に「ベトナムの思い出」など。2022年11月21日民...

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