エキサイトブログ

覚醒下気管挿管中におけるエアロゾル生成の定量的評価

・エアロゾル生成手技は医療介入行為として空気感染する病原体では高リスクと考えられている。麻酔された患者に気管挿管することはエアロゾル生成の高リスクではない；しかしながら、覚醒下気管挿管中では患者は呼吸器系の手技をすることが多くなりエアロゾルを生成している可能性がある。このリスクを評価するために、健常者で一連の覚醒下気管挿管中にエアロゾルのモニタリングと鼻腔内視鏡をおこなった。サンプリング採取...

私を減らす教育の価値

今年度はやたらと教育によせる思いが高まった。基本的には、こだわりを減らしたい。何かひとつのことにとらわれたり、支配されたくない。しかし、そういう思いでものごとをみることで、自分がなににこだわっているのかに気づかされてきた。一つは被支配的構造に対するアンチであって、もうひとつは、能動的な教育の重要性ということになる。前者はくどい。まずは、後者について・・・課外活動として2つの教育活動を行ってい...

血液悪性腫瘍成人患者における集中治療管理

・種々多様な血液悪性腫瘍があり、臨床像や予後にもばらつきがある。血液悪性腫瘍患者は診断の時点で集中治療のためや、治療に関連した影響や合併症のために入院が必要となることがある。集中治療が必要となるような患者の予後が向上したけれど、最適な臨床的な管理は不確実なままである。集中治療への介入により利益をえられる患者を同定することは困難であり、選択的に緩和医療を導入することで不必要な有益のない治療を減...

SNS医療のカタチONLINE vol.38「コロナ禍で悩ましい咳をなくしたい」

1月22日（日曜日）の21時から、「コロナ禍で悩ましい咳をなくしたい」というテーマで登壇する予定です。「あのコミュ障の倉原が、喋ってる・・・！」くらいの気軽なノリで見てください。■YouTube：https://www.youtube.com/watch?v=Zg650c5IV94feature=youtu.beみなさんこんばんは。#SNS医療のカタチONLINE 第38回は、次の日曜日、1...

気管支鏡前にメジコンを投与すると咳嗽が減る

「メジコン！待ってたぜ！」と言いたくなるようなランダム化比較試験です。90mgなので、6錠ということになりますね。シロップ製剤を使っていますので、錠剤と全く同じとは言えないかもしれません。ハチミツが鎮咳効果をもたらすのは、ハチミツの成分ではなく甘みではないかという説もあります。そのため、実はデキストロメトルファンもシロップのほうがその効力を倍増させる可能性を秘めているとかいないとか。Pani...

RECITAL研究：膠原病関連間質性肺疾患に対するリツキシマブ vs シクロホスファミド

リツキシマブはCTD-ILD患者の治療においてシクロホスファミドに優越性は示されませんでしたが、両群ともFVC底上げの効果はあり、QOLも改善しています。副作用の少なさを考慮すると、リツキシマブのほうがよいのではという結論は、ANCA関連血管炎と同じロジックだと思われます。ヘテロな100例を含んだ解析なので、「全部まとめてリツキサン！」というわけにはいかないでしょうが。Maher TM, e...

待機的帝王切開でのオキシトシン：双胎妊娠している妊産婦での用量設定研究

・多胎妊娠は子宮弛緩・産褥後出血(PPH)・輸血・子宮摘出・死亡のリスクが高くなることと関連している。双胎妊娠している患者の帝王切開での最適なオキシトシン投与量は不明である。我々は、待機的帝王切開をうける双胎妊娠している患者の90%で十分な子宮収縮を促すのに必要なオキシトシンの有効ボーラス投与量(ED90)を検証しようとした。我々の仮説として、オキシトシン投与量は0.5国際単位(IU)よりは...

高齢患者の膝関節全置換術後における有効な神経ブロックを促進するカーブした針の使用：無作為化臨床試験

・末梢神経ブロックは高齢患者の膝関節全置換術(TKA)に対する主要な鎮痛法である。超音波ガイド下で目標となる神経へ針の先端を正確にもっていくことが神経ブロックを成功させるのに必要な条件である。坐骨神経(SN)や内側大腿皮神経(MFCN)ブロックで針の先端をもっていくことができないのは解剖学的な陰影による可能性がある。本研究の目的として、高齢患者のTKAに対して神経ブロックを施行するのに必要な...

すべきからしたいへの問題

これまでの人生の決断を振り返ると、すべきと自分で信じたことを実践したことがいくつかある。・麻酔科医は足りないので、だれかがなるべきだ・田舎には赴任したがらないから、だれかが赴任すべきだ・麻酔科常勤医が麻酔をすべきだみたない感じだ。このべき論のためにいろんなひとと闘争したと思う。一方で、したいことも本業にはしなかったが部分的にはした。・途上国支援をしたい・海外で住んでみたいこういうのは自分とし...

緊急時におけるポイントオブケア超音波の使用：各麻酔科医が知るべきこと

・ポイントオブケア超音波は血行動態不安定状況の迅速な診断に対するかけがえのないツールとして麻酔科医に広く採り入れられており、手技の安全性を確保したり治療反応性をモニターしている。ますます利用可能で入手しやすく携帯性があがり患者転帰の向上に関するエビデンスがでてきており、ポイントオブケア超音波は緊急時の貴重なツールになっている。この最新のレビューではポイントオブケア超音波臨床の妥当性や技能のト...