"白光" の検索結果 2 件

  1. 朝井まかて4月1日(金)

    朝井まかて4月1日(金)

    「白光」著朝井まかて衾を横に押しやり、起き上がった。寝間の隅に置いた古い文机の前に座し、帳面の表紙を手で撫でる。反故紙を集めて自身で糸で綴じたものだ。思いつくまま今度は筆入れから一本を取り出し、穂先を撫でる。安い狸の毛であるけれども指先に馴染んでしなやかだ。絵さえ描ければ。切なく息を吐いた。働くことは当たり前で、苦にしたことはない。爺や夫婦はそろそろ隠居も近い齢だ。ゆえに、りんは水汲みも薪割...

  2. 白光(読書no.385)

    白光(読書no.385)

    「白光」(著・朝井まかて)(読書no.385)ボクが読んだこの人の著書「落葉」は、明治天皇の御陵建立にまつわる話だった。この著書も明治、大正の時を生きた女性画家、山下りんの波乱の人生が描かれる。江戸末期、りんは笠間藩の下級武士の家に生まれた。7歳の時父親が亡くなり家禄を兄が継いだ。当時の女性の誰でもそうであったようにりんも嫁ぐことが定めだった。りんは浮世絵画家になろうと家出する。戻されてもそ...

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